2021-01-01から1年間の記事一覧

多重世界観

世界観が飽和する。 今の社会はエコーチェンバーのマルチバースで、重層的な分断の中で僕らはタグ付けされた個性のもとにカテゴライズされている。さながらタグ検索で一覧表示される投稿のように、各人の属性に基づき人々を包摂するコミュニティが多数存在し…

欠乏症

2021年の暮れも暮れ、あまりの不毛な日々の連続に、もはやグレてしまった。...言い古されたクリーシェを避けようとするあまり、普通に不味い珍味を錬成してしまうという凡人の凡庸たるまさにその在り方を体現しながら、正月太りの前哨戦とばかりに全身を覆う…

主観の牢獄

日々が気怠い。寝ても寝ても何かが足りない。 最近、自分が何を抱えているかということがわからなくなった。認知の衰えか。なるべくやるべきことを減らしつつ、しっかりとメモ書きしておく。to do listの管理は元々できない気質なので、なるべくカレンダーア…

青春は踊る、されど進まず

目を閉じると、青春コンプレックスの幻影が、亡霊のように浮かび上がってくる。 夏の夜。現代日本における地獄を体現するようなその季節のその時間帯は、多くの人が暑さ、あるいは冷房の無機質な冷たさに苦しみながら、夜を満喫している。僕は僕で目の前のス…

瞬間性に酔う

人生を語ることに意味はあるのだろうか。ない、といえばこの記事はここで終わってしまうので、少し考えてみよう。 まあ、そもそも将来の話など真面目にしているのは青春病患者かその成れの果てくらいものだ。未来を語ることが許されているのは、語り手に対し…

これからの「酒」の話をしよう

酒。古今東西、いたるところにその逸話は流布している。Alcohol gives you infinite patience for stupidity.-アルコールで、愚かさをどこまでも許せるようになる、という言葉もあるくらいだ。 かくいう僕も、成人してからというもの、酒を飲むことへの渇望…

嘘のような本当の話

嘘とは一種のゲームである。LIAR GAMEとはよくいったものだけれど(懐かしい)、真実の中に一つだけ虚構を混ぜるのは、相当長けた手練れでないとどこかが綻んでしまう。 僕の趣味の一つに、嘘の自己紹介というものがある。これは、店員というかスタッフとある…